DMZツアーのコースはまず臨津閣(イムジンガク)公園に到着します。ここは韓半島の統一を祈願するために立てられた観光地で、1972年に建設が進み、軍事境界線から南に7km離れた所に位置しています。そこには、北朝鮮記念館と各種記念碑、公園などがあり、1953年休戦協定を結んだ直後に捕虜の帰還に利用された「自由の橋」、韓国戦争当時破壊された京義線の鉄道などを見ることができます。
臨津閣から先は民間人統制区域となり、そこをさらに進んでいくと、南侵用第3トンネルに到着します。第3トンネルは北のある島から掘り始めて韓国領土435メートル地点まで到達していて、韓国民に大きな衝撃を与えました。現在第四トンネルまで発見されています。ツアーは地下の第3トンネルを見学した後に、DMZ内の都羅(トラ)展望台へと向かいます。 都羅展望台からは北朝鮮の建物などを直接見ることができ、その暮らしぶりをうかがい知ることができます。天気の良い日には北朝鮮の都市・開城(ケソン)をも見ることができます。 そのあと都羅山(トラサン)駅を見学します。韓国戦争によって分断された京義線は、2000年6月に行われた南北首脳会談での共同声明を受けて、南北連結工事が開始されることになりました。この連結工事の一部区間として、2001年9月30日、ムン山~臨津江(イムジンガン)間が復活開業し、さらに2002年2月12日、民間統制区域内にあたる臨津江~都羅山の運行を開始しました。京義線は、元々ソウルと北朝鮮にある新義州(シニジュ)を結ぶ鉄道路線で、ソウル釜山を結ぶ京釜線と共に半島を縦断する重要路線であったわけです。ですから都羅山駅は韓国側における京義線連結事業の前線基地的な意味合いがあるといえ、統一事業への大きな期待が寄せられている施設でもあります。さらにアメリカのブッシュ大統領が訪れて、世界の注目を浴びることになりました。 |