ソウルの南、京畿道水原市にある華城(ファソン)は、朝鮮時代後期に建てられた王宮でユネスコ世界遺産です。山城であり街にとけ込んだ姿はソウルにある王宮とはまた趣が異なります。一日水原華城・民俗村ツアーでは、朝鮮時代の庶民の暮らしを伝える竜仁市の韓国民俗村と合わせて、ちょっぴり優雅で贅沢な歴史を旅してみます。
ソウルから京釜高速道路に乗って南に向かい、郊外のトールゲート(料金所)付近で突如として超高層マンション群が現れます。歴史の旅の前に現代の韓国の象徴とも言える光景に出くわすとは何とも奇遇です。しばらく行くとソウル近郊の大きな地方都市である水原(スウォン)市が現れてきます。サムソン電子など韓国を代表する企業がある水原市は、まさに現代と伝統が共存した街です。カルビが美味しいことでも有名です。
華城は、ソウルにある宮殿と違い水原の街・民家と融けあっているように独特な形態で存在しています。それだけに親しみを感じやすく、市民に愛されているのでしょう。この華城は、1796年に朝鮮王朝22代正祖大王によって2年8ヶ月かかって作りあげた城郭です。華城行宮という王の別邸を中心に、全長5.7キロの城郭と、門、砲台、やぐら、兵士の休憩所、軍事指揮所、訓練所などが整然と組み込まれています。1997年12月にはユネスコ世界文化遺産に登録されました。その後、修理復元が進み、どんどんと素晴らしい見所として生まれ変わっています。 |